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父とのいちばん古い記憶

その記憶は、必ず、僕が便座に座っているところから始まる。


トイレは人がギリギリ3人、入れるくらいの大きさで、ドアは開いている。


僕は、トイレに座っていて、目の前には父がいる。


僕:「このボタンなあに」


父:「それはお尻を洗うボタンだよ」


僕:「押していい」


父:「大きくなったらね」


僕:「押したい」


そして、僕はボタンを押した。


くすぐったくて、便座から離れ、横へ逃げた。


ウォシュレットから放たれた水は、父の洋服をやさしく濡らした。

(多分、ウォシュレットの水圧は弱〜中)


ウォシュレットの水を浴びる父が本当に楽しそうで、笑った。


しかし、それは楽しいことではなかったようだ。


父は、水を受け止めながら、必死に停止ボタンを押した。


そして、一呼吸置いて、、、


「もう今日は、ディズニーランドいかないからね!!!」と父に叱られる。




ここで記憶は、終わる、、、。




そのとき、お尻を洗うボタンを押すのは、自分にはまだ早かったんだと、反省しました。


あの後、父と僕は、ディズニーランドにいったのだろうか、、、。


ちなみにウォシュレットの水は普通の水道水だそうです。


だからなんだって話ですよね。お父さん、ごめんなさい。


ウォシュレットの水を浴びた父と今は別々に暮らしていますが、最近、離れたことで父を感じるエピソードがありました。


それはまた、次の機会に。

 
 
 

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